Cookpad Tech Kitchen #7 に行ってきました。簡単に所感をまとめます。
今回のテーマは『理想の開発現場の「ふつう」のお話』です。資料はこちら。
- 開発者もテストエンジニアも品質を向上するという共通の目的を持つ
- テストの現場の理想形のひとつ
- 日々の小さな会話がよいチームを作るのではないか
- フレーズ→振る舞い→価値観
- 「うまくいったらどうなるの?」
- ゴールまでの仮説を立てる
- うまく迷える (ゴールまでのステップが分かっていれば迷っても安心)
- 「なんでやるんだっけ?」
- 作業の目的や作業自体の意味を考える
- やりすぎを抑える
「やりたくないの?」
- 「やりたいくない」がチームに認められる
- やりたくないことをチームで共有する
「なんでやるの?」という問答は1対1かもしれない
- その場にいるみんなが考えるきっかけになる
- それぞれの認識にズレがあるのかないのかを知ることができる
「なんでやるの?」はやりすぎを抑えられる、というのはよく理解できます。何かに没頭したり集中するあまり物事の優先度の意識が薄れて、つい本質から外れたり、ときには手段が目的になっていたりすることがあります。そういうときに「なぜやるのか?」を自身に問いかけることで、目的を再認識して軌道修正をかけることができると思います。
今回、「明日から使える」というのが登壇者のテーマだったようです。で、実際にすぐに現場に適用できるかどうかというと、当然現場の状況にもよりますが、大半は難しいかも、というのが正直な印象です。
どなたかの質問でも話が挙がりましたが、今回の話のような内容がチームのメンバーに対して効果を発揮するのは、ある程度完成されているチームに限るような気がします。
事業会社では必然的に似たような目的意識を持ったメンバーが集まるのかもしれませんが、受託開発を行う会社では多様なメンバーでチームが構成されることが多いかと思います。(偏見かもしれませんが...)
当然、メンバー全員が当事者意識を持っているかというと決してそうではないだろうし、そのようなチームに対してどのような振る舞いがよい作用をもたらすか、ということを一様に述べることはなかなか難しいのではないかと思います。そのようなチームでは、まずは目的意識を共有できるようにチームの「風土作り」から始める必要があると考えます。しかし、今回はそのあたりは前提から外れているように感じました。
理想の開発現場の「ふつう」のお話というテーマでしたが、そこで「ふつう」に行われていることは、多くの「理想とは程遠い開発現場」にとっては他でもない『理想』そのものであるわけです。
ただまぁ、こういう話をきちんと自分の中で腹落ちさせてチームに共有するところから始めることが、よいチームの風土作りの第一歩になるんだろうと思います。そういう意味でいろいろな気付きが得られたとてもいい機会でした。
盛り付けが雑で申し訳... (とても美味しいです) #cookpad_tech_kitchen pic.twitter.com/Vj64k8T27n
— kntmr (@knt_mr) April 21, 2017